現代医学をもってしても、腰痛の特効治療はありません。これは、腰痛の原因が多岐に渡るため、一つのプロトコルでは、対処しきれないのが実情だからです。難解なものではありますが、病的でなければ必ず腰痛改善の突破口はあります。なかなか腰痛が改善しない人は、日常生活の「癖」が要因になっている場合もあります。これではいくら良い治療や整体施術を受けられたとしても、日常生活に問題があれば、それを改めなくては一進一退になるケースもあります。
腰痛には慢性と急性の2つがあります。慢性腰痛は、慢性的に腰がずっと前から痛みがある人で、痛みそのものに急激な変化はない場合です。一方で、急性腰痛はギックリ腰が代表的ですが、何かの拍子に急に痛みが発生した方です。
「どれくらい前から痛みますか?」という問いで、慢性か急性かの区別は付きます。
慢性腰痛 → 痛みが3日以上続き殆ど毎日腰に違和感を感じる
急性腰痛 → 痛みの出始めた日が比較的明確で急に痛くなった
おおよそ、急性腰痛の方が痛みは強く、立ったり座ったりする動作や、靴を履くことが痛くて困難になります。この場合は、絶対安静が定説的ですが、当方の整体ではかなりの部分で痛みが軽減できます。メニューにある急性腰痛のページをご参照ください。
腰の痛みの原因は、筋肉にあると誤解している人が多いようです。確かに筋肉に痛みを感じますが、筋肉は自発的に収縮する命令機能は備えていません。ですから、「要因」にはなり得ますが、「原因」ではありません。では、何が原因なのかというと、筋肉を収縮させて硬くするように命令をしている「神経」です。神経は意識的に命令をして働いている神経と、無意識的に働いている神経の2つがあります。慢性腰痛では特に、この無意識的に働いている神経に原因があるのです。
つまり、腰痛の改善策は「神経からの命令を解除する」ことが重要であり、これがマッサージなどでなかなか改善しない理由でもあります。
腰の筋肉を硬く緊張させているのは、筋肉ではなく神経の命令によるものです。脊髄損傷で運動障害が起こるように、筋肉は神経からの命令が無ければ収縮して硬くなれません。ハードな運動を行う方は、筋肉そのものに疲労物資質が蓄積し、硬さが出る可能性はあります。