腰の筋肉は主に下半身と上半身を繋ぐ役割をしています。このため、骨盤と腰の骨の部分を跨ぐ筋肉が沢山存在します。また、下肢との繋がりを持つため、骨盤部分にも多くの筋肉があります。インナーマッスルと呼ばれる体幹筋肉もこの深部に存在します。ご自身が痛みや不快感を感じる腰痛部分がどの筋肉であるか、ご参考までに掲載します。
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*これらのことから、筋肉が凝ったり痛んだりすることを放置しておくと、長期的には病気のリスク要因となります(腰部の神経の内臓についてはこちらのページ)
当院の特許は、内臓の神経活動を体表から分析することが可能です
【広背筋】
この筋肉の特徴的な部分は、骨盤部分から上腕部分(腕)にまで及ぶ所です。このことから、広背筋の緊張は、腕を引き下げる力が働くため、肩の高さの左右差に波及します。また、肩甲骨も同時に引き下げるため、腰痛のみならず、肩こりや四十肩/五十肩、首の痛みや顎関節症、頭痛の原因にもなります。
広背筋は、腰の部分にあるので、神経もその付近から伸びていると勘違いされやすい筋肉です。しかしながら、広背筋の神経は首の付近の脊髄から伸びています(C6~C8)。このことか、広背筋にある症状は、下部頚椎と上部胸椎の背骨に可動性に異常が存在します。
【腰方形筋】
骨盤部分から腰椎かけて走行する筋肉で、腰のくびれの奥にあります。腰の左右への傾きがある場合に緊張がみられる筋肉で、ギックリ腰などでもこの筋肉がやられてしまう人が多くいます。また、学術論文では、腰方形筋が深呼吸時に特に右側が作用するという記載もあり、呼吸の補助筋であることが分かっています(第12肋骨にも付着するため横隔膜運動と連動)。神経支配は下部胸椎と上部腰椎部の神経(T12~L1)であり、腰方形筋の緊張や痛みは、胸椎12番と腰椎1番の背骨に可動制限がよく見られます。
【大腰筋(前方から)】
腰痛の最も原因になりやすい筋肉が大腰筋です。腰方形筋の方が、腰痛で痛みを感じやすい部位であることから、イメージしにく部分でもありますが、大腰筋はより深部にあるインナーマッスルであり、腰椎全体を大きく側屈させる筋肉です。またこの筋肉は、腰椎の椎間板へ強固に付着し、椎間板繊維と融合します。このことから、腰椎の椎間板ヘルニアの原因になっている可能性もあります。神経は、腰部の1~4番目の神経(L1~L4)によって支配されており、腰椎1~4番目の背骨の可動制限は、この筋肉の緊張や活動異常を疑います。
【臀筋】
臀筋は主に3つの筋肉の総称で、「大臀筋」「中殿筋」「小臀筋」とに分類ができます。臀部の筋肉は、股関節と骨盤を繋ぐ力強い筋肉で、腰痛のパターンの中でも、お尻に凝り感を伴う人がいます。この筋肉の神経は、腰部の4番から骨盤部の2番(L4~S2)の神経で働いています。この部分の筋肉に痛みや凝り感がある人は、腰椎4番~仙骨2番の可動性に制限がみられます。
【梨状筋】
梨状筋は、梨の様な形をしており、臀筋よりも深い部分に横へ走行する筋肉です。この筋肉のすぐ下には座骨神経が走行しており、梨状筋の緊張がこの神経を刺激し、座骨神経痛の原因となることもあります。これを梨状筋症候群と呼びますが、それだけ神経に近いところを走行している筋肉という意味でも重要な筋肉です。神経は腰椎の最下部と仙骨部の中にある神経によって支配されており、腰椎5番から仙骨2番の可動性の制限は、梨状筋正常に機能していない可能性を示唆します。
【大腿四頭筋】
太ももの前に位置する筋肉で、これも実は骨盤から始まる筋肉です。直接的に腰痛に関係することはありませんが、左右の太ももの太さや張り具合によって、骨盤のズレを察することができます。また、膝痛の症状には重要な筋肉であり、高齢者に多い膝の変形や痛みがある人には、この筋肉の弱化(弱くなる)が見られます。神経は、腰部の2~4番によって支配されており、腰椎の2~4番の可動性減少はこの筋肉の活動異常を伴います。
【ハムストリングス】
ハムストリングスとは太ももの裏にある筋でも、膝を屈曲させたり、足を後に蹴る動きに必要な筋肉です。ハムストリングスは、半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋の総称であり、正式な筋肉名称ではありません。主にスポーツ選手にとって重要な筋肉ですが、腰痛の際にもここの緊張は重要なサインです。また、座骨神経痛の放散痛がこの部分に広がることがあるため、ハムストリングスが普段から柔軟であることは、スポーツ選手以外にも重要になります。前屈で床に指を伸ばし、床に指が付かない人や、太ももの裏が突っ張る人は、ここの筋肉の硬さを疑います。ハムストリングス群の神経は、腰部2番~仙椎部2番の神経によって活動しており、腰椎2番~仙骨2番までの背骨に可動制限があった場合、この筋肉の働きに異常があります。
全身は一つのユニットとして動いており、厳密には腰痛に関連する筋肉は?という定義となれば、「全部の筋肉が関連する」ということになります。ここでは主に、自覚症状がある筋肉を載せました。腰痛がある方で「私はこの筋肉が痛い」と思われるところの参考です。
冒頭で動画を貼り付けましたが、実は筋肉は内臓を機能させる交感神経と繋がりを持っています。これを内臓ー筋肉反射と呼びますが、筋肉を揉んでもストレッチをしても、この反射が解除されないケースが多々あります。反射は神経によって起こるものですから、筋肉から直接刺激を加えるやり方は間接的になるからです。この場合、整体で神経機能を調節することが直接的な手法となります。
特に腰部を動かす神経は、内臓で言えば「大腸」「直腸」「膀胱」「子宮」「卵巣」「前立腺」「腎臓」が関与します。これらの臓器を健康に保ためにも整体は有益です。
また、内臓は他にも、皮膚との反射を有しています。これを内臓ー皮膚反射と呼びますが、この反射によって、背骨付近の表面温度に異常が出ます。これを分析することで内臓の健康状態を把握することが可能です。この分析装置は当院の特許装置です(この装置での計測はGEN流院六本木、札幌整体源整院でのみ使用できます)。詳しくはこちらのサイトをご参照ください。